「雪下熟成じゃがいも」について

       村上農場の雪下熟成じゃがいも

                ~雪下貯蔵から雪下熟成へ~

私達の作る「雪下熟成じゃがいも」は、秋に収穫したじゃがいもを降雪後に雪の中に埋め込み、雪の中で貯蔵・熟成させたものです。

これは技術を持って自然の力を利用し、熟成させたものであり、貯蔵庫に雪を入れて温度・湿度の管理をした「雪室貯蔵」とは、一線を博します。

昔、北海道では春以降の食用芋と種芋において、この様な雪下での貯蔵がされていた様ですが、現在では全く姿を消しています。

私達が雪下貯蔵に挑戦し始めた十数年前には、技術の伝承や文献が無い為に手探りで試験をし、さまざまな方法を試しましたが、凍結が発生したり雪解け水が流れ込むなど、沢山のお芋を駄目にし、失敗も続きました。

ところが試行錯誤の試験の中で、貯蔵とは別に、埋め方や貯蔵期間等の調整による「味の変化」に気が付き始めます。 そして、さまざまな条件を整えると、熟成庫での通常熟成とは別のお菓子の様な極甘の“雪下熟成の味わい”を作ることが可能となり、食品検査の結果、これらのじゃがいものショ糖が二倍以上に伸びているのが分かりました。

通常、じゃがいもは還元糖を多く含むもので、ショ糖が増加するのはインカ系品種のみと考えられています。その為、北あかり等のベーシックな品種において、還元糖ではなくショ糖の増加がみられるのは特異であり、私達はこの様な変化について、雪の下に埋められたじゃがいもに何らかの呼吸の変化が起こり、味に影響を与えているのではないかと考えています。

こうして、私達の仕事は、昔ながらの「じゃがいもを長期間生かす、雪下貯蔵」から、「じゃがいもを熟成させ、味を作る雪下熟成」へと変化を遂げました。

じゃがいもは、収穫して終わりではない、収穫後に味を作る事が可能な野菜です。

そして、その力を発揮させるためには、種芋の管理、栽培、収穫に至るまで、熟成を目標に描いた技術が必要であり、その結果が、村上農場の熟成じゃがいも、雪下熟成じゃがいも、長期熟成じゃがいもの誕生へと繋がっています。

今年も、雪下で熟成させたお芋は、とても甘く仕上がりました。
まずは、お料理には使わずに そのまま蒸してお塩を付けてお召し上がりください。

雪下熟成は、お芋の違った魅力を引き出すための、優れた熟成方法です。
本当に美味しいといえるじゃがいもをお届けする為に、手間暇惜しまずにお作りしました。
このシーズンだけの旬の味を、どうぞお楽しみください。

                                        村上農場